東北タイを旅しよう【後編】

2021.01.30

JIROKO

【この記事はタイローカルに詳しい不動産屋さんの『JIROKO』が書いています】

タイの全77県のうち、タイの東北部は全部で20県あります。
個人的な嗜好と独自の見解のもと、今回は東北部の中でも上のほうに位置する11県をご紹介します。

東北部の下のほうに位置する9県を紹介している記事はこちらからご確認ください。

 コンケン県

コンケンの中心部はイサーンで唯一の都会を感じられる場所です。
もちろんバンコクから比べると規模はかなり小さいのですが、あちこちイサーンの県を訪れた後にコンケンを訪れると都会だなと感じてしまいます。

コンケンの中心部にはワット・ノン・ワンという大きなお寺が建っています。
9階建ての黄金色の寺院は迫力があって、夜はライトアップもされるので外観が綺麗なお寺でもあります。
中は靴を脱いで階段を昇っての移動なので少し疲れますが、9階からはコンケン市内の景色を一望することが出来ます。
コンケンの第3バスターミナルから北東に6kmほどの距離に位置しています。

プー・ウィアン国立公園は映画『ジュラシック・パーク』を彷彿とさせる広大な公園です。
1976年にジュラ紀の化石が発掘された土地で、プー・ウィアン恐竜博物館も併設されています。
本格的なトレッキングをしながら化石の発掘現場を巡るので、恐竜が大好きな子供もアウトドア派の大人も大満足のスポット。
コンケンの第3バスターミナルから北西に90kmほどの距離に位置しています。

コンケンへのアクセス

エアアジアとノックエアーからバンコク発コンケン空港行きの飛行機が1日数便出ています。
バンコクからコンケン行きの長距離バスはナコンチャイエアーやソンバットツアーの利用がオススメです。

 チャイヤプーム県

パー・ヒン・ガム国立公園は標高200m〜800mの高低差があって、奇岩や崖、チューリップなど見所満載の場所です。
西側には有名な奇岩『ラーン・ヒンガム』を筆頭に珍しい形の岩が点在していて、東側ではインスタ映え間違いなしの恐怖の崖『パー・スッ・ペーン・ディン』が待ち受けています。
6月から8月にかけてサイアム・チューリップ(和名:クルクマ草)が満開になるので、そのシーズンに訪問するのがベスト。
公園内は大変広いので、有料のシャトルバスが巡回しています。自家用車で来た場合は通行料を払えば入園できます。
チャイヤプームのバスターミナルから西に100kmほどの距離に位置しています。

タート・トーン国立公園はプー・ランカー山脈の一部で、総面積217㎢の大変広い敷地を保有する場所です。
平たい岩から流れ落ちる滝が美しく、水遊びをするのにも最適なスポット。
ここを訪れるなら水の量が著しく増える雨季に入ってからにするべきでしょう。
チャイヤプームのバスターミナルから北に20kmほどの距離に位置しています。

チャイヤプームへのアクセス

チャイヤプームには空港がありません。
バンコク発コンケン空港行きの飛行機に乗って、そこからバスで移動をする必要があります。
バンコクからチャイヤプーム行きの長距離バスは1等クラスのバスを選ぶことをオススメします。

 カラシン県

コンケン県にも恐竜博物館がありますが、恐竜の博物館に行くなら断然カラシン県のシリントーン博物館がオススメ。
この博物館は実際に恐竜の骨がたくさん発掘された場所であり、シリントーン王女の名を冠しているということでも有名です。
新種の大型恐竜『プーウィアンゴザウルス』を含めた全身骨格標本が吹き抜けのスペースに展示されていて、大人も子供も楽しめる博物館でしょう。
カラシンのバスターミナルから北に30kmほどの距離に位置しています。

カラシンへのアクセス

カラシンには空港がありません。
バンコク発ローイエット空港行きの飛行機に乗って、そこからバスで移動をする必要があります。
バンコクからカラシン行きの長距離バスはナコンチャイエアーの利用がオススメです。

 ムクダハーン県

ムクダハーン県のシンボル的存在であるムクダハーン・タワー。
1966年にラーマ9世の即位60周年を記念して造られた高さ65.5mの展望台で、メコン川とラオスが一望できます。
1階と2階は博物館、6階が展望スペースになっていて、更に1階上の最上階には仏像が祀られています。
ムクダハーンのバスターミナルから南東に4kmほどの距離に位置しています。

File:Mukdahan Haw Kaew.JPG” by Gary Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons

ムクダハーンへのアクセス

ムクダハーンには空港がありません。
バンコク発サコンナコン空港かナコンパノム空港行きの飛行機に乗って、そこからバスで移動をする必要があります。
バンコクからムクダハーン行きの長距離バスはナコンチャイエアーやソンバットツアーの利用がオススメです。

 ルーイ県

チエンカーンはメコン川沿いの小さな町の名前です。
ウォーキングストリートは木造のショップハウスが立ち並んでいる古き良き雰囲気で、まさにノスタルジックを感じられるでしょう。
雲海が臨めるプー・トックやメコン川沿いの行楽地ケーン・クックーが近場にあり、タイ人も多く訪れています。
ルーイのバスターミナルから北に50kmほどの距離に位置しています。

ルーイへのアクセス

エアアジアとノックエアーからバンコク発ルーイ空港行きの飛行機が1日数便出ています。
バンコクからルーイ行きの長距離バスは1等クラスのバスを選ぶことをオススメします。

 ノーンブアランプー県

1993年にウドンタニ県から分離した県ですが、日本人にはマイナー中のマイナーな県かもしれません。
私もタイに来たばかりの頃にタイ人に連れられて来ましたが、県名を覚えることが出来ませんでした。

タム・エラワンはルーイ県との県境にある冒険心がくすぐられる神秘的な洞窟です。
600段もの階段を登った先には仏像と洞窟の入り口が待ち構えています。
洞窟の中はとにかく広くて探検気分を満たしてくれること間違いなし。洞窟内は道も電気も整備されていて安心です。
ノーンブアランプーのバスターミナルから北西に50kmほどの距離に位置しています。

ノーンブアランプーへのアクセス

ノーンブアランプーには空港がありません。
バンコク発ウドンタニ空港行きの飛行機に乗って、そこからバスで移動をする必要があります。
バンコクからノーンブアランプー行きの長距離バスはナコンチャイエアーの利用がオススメです。

 ウンドタニ県

ノーンプラジャック公園は湖に巨大なアヒルが浮かんでいる市民の憩いの場です。
フォトジェニックなアヒルの親子に加えて、湖で遊ぶボートにもアヒルがついていて、アヒル好きにはたまらない観光ポイント。
今やタイではアヒルは別な意味を持ってしまったような気がするので、正直なところオススメするには少し複雑な気分がします。
ウドンタニのバスターミナルから北西に4kmほどの距離に位置しています。

ワット・カムチャノットは多くのタイ人が訪れたいパワースポットとして有名なお寺です。
境内はナーガ(蛇神)が住む世界と位置づけられていて、靴を脱いでナーガの尻尾を触りながら奥へと進んで行きます。
奥にある大きな木には宝くじが当たる数字が書いてあるそうで、みんな探すのにとにかく必死。出口には宝くじ売りがスタンバイしています。
ウドンタニのバスターミナルから北東に90kmほどの距離に位置しています。

バーンチエン遺跡は1992年にユネスコに世界遺産として登録された古代文明の遺跡です。
紀元前3000年から2000年頃の先史時代のもので、人骨や動物の骨、土器、金属類などが発掘されました。
実際の発掘現場が保存されている場所は博物館から徒歩10分ほどのワット・ポーシーナイの境内にあります。
ウドンタニのバスターミナルから東に50kmほどの距離に位置しています。

ウドンタニへのアクセス

エアアジアとノックエアーからバンコク発ウドンタニ空港行きの飛行機が1日数便出ています。
バンコクからウドンタニ行きの長距離バスはナコンチャイエアーの利用がオススメです。

 サコンナコン県

ワット・タム・パー・デーンはプーファン山脈にある寺院で、瞑想の場としても利用されています。
変わった風貌の仏像をはじめ、ミャンマーにあるゴールデンロック風の岩っぽいものもあって、ややカオスですが楽しめる要素たっぷり。
空に浮かぶように設置をされた巨大なナーガ(蛇神)もこの寺院の見所のひとつ。
サコンナコンのバスターミナルから南に25kmほどの距離に位置しています。

サコンナコンへのアクセス

エアアジアとノックエアーからバンコク発サコンナコン空港行きの飛行機が1日数便出ています。
バンコクからサコンナコン行きの長距離バスはナコンチャイエアーの利用がオススメです。

 ナコンパノム県

ナコンパノム県はタイの曜日に合わせた8つの曜日ごとの仏塔が存在しています。
ワット・プラタート・パノムは日曜日生まれの守護仏塔で、高さ57mの白&金の非常に美しい仏塔です。
仏陀の胸骨が祀られていると言われていて、仏教徒にとって重要な意味を持つ場所でもあります。
ナコンパノムのバスターミナルから南に55kmほどの距離に位置しています。

ナコンパノムへのアクセス

エアアジアからバンコク発ナコンパノム空港行きの飛行機が1日数便出ています。
バンコクからナコンパノム行きの長距離バスはナコンチャイエアーの利用がオススメです。

 ノンカイ県

ワット・パー・ターク・スアはタイ人にも人気の絶景スポットがある寺院です。
2016年に突如として現れたスカイウォークは大きく空中に飛び出していて、その足下は恐怖の透明な床で下は丸見え。
メコン川やラオスが見渡せる景色はまさしく絶景!高所恐怖症の方はご注意ください。
ノンカイのバスターミナルから北西に80kmほどの距離に位置しています。

ワット・ケーク(サーラー・ゲオ・グー)は仏教とヒンドゥー教が混ざった新興宗教の教祖ブンルアが造ったお寺です。
別名『ブッダパーク』とも呼ばれていて、至るところに仏像が置かれているので、面白い場所だと思います。あの悪神ラフー像もあります。
実は対岸のビエンチャンに同じ僧侶が造ったブッダパークがありますが、ノンカイ県のほうが規模が大きくて仏像の数も多いのでオススメ。
ノンカイのバスターミナルから東に4kmほどの距離に位置しています。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス “File:Sala Keoku.JPG” by Jpatokal Licensed under CC-by-sa 3.0 via Wikimedia Commons

タイ・ラオス友好橋はタイのノンカイ県とラオスのビエンチャンを結んでいるメコン川に架けられた国境の橋です。
タイから陸路でラオスに入る手段としては一番有名で、日本人の旅行者も多くの人が通ったことのある橋でしょう。
1994年にオーストラリア政府の援助を受けて開通となりました。
ノンカイのバスターミナルから西に5kmほどの距離に位置しています。

ノンカイへのアクセス

ノンカイには空港がありません。
バンコク発ウドンタニ空港行きの飛行機に乗って、そこからバスで移動をする必要があります。
バンコクからノンカイ行きの長距離バスはナコンチャイエアーの利用がオススメです。

 ブンカーン県

まるで岩山の要塞のようなワット・プートークは山自体がお寺になっている一風変わった秘境のような存在です。
山頂への階段は7階層になっていて、5階にはお寺と洞窟があります。
岩山に沿って設置された桟橋はかなりスリリングな仕様なので、高所恐怖症の人は無理かもしれません。
ブンカーンのバスターミナルから南東に50kmほどの距離に位置しています。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス “File:Wat Phu Tok.jpg” by Carly 64 Licensed under CC-by-sa 3.0 via Wikimedia Commons

通称『クジラ岩』で有名なプー・シン・ヒン・サーム・ワンは3頭のクジラが泳いでいるように見える大きな岩山です。
一般車での入場は出来ず、ツアーに参加するか、車を貸し切りにするかを選ぶことが出来ます。
大きなクジラ岩の背中から眺める景色は壮大で、時間によっては朝日や夕日を楽しむことが出来たりします。
ブンカーンのバスターミナルから南東に40kmほどの距離に位置しています。

ブンカーンへのアクセス

ブンカーンには空港がありません。
バンコク発サコンナコン空港かナコンパノム空港行きの飛行機に乗って、そこからバスで移動をする必要があります。
バンコクからブンカーン行きの長距離バスは1等クラスのバスを選ぶことをオススメします。

JIROKO

バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は14年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。

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