タイお寺巡り【ワット・プラケオ/王宮】

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ワット・プラケオ/王宮とは

ワット・プラケオは『ワット・プラシーラッタナサーサダーラーム』が正式な名称ですが、エメラルド仏が納められていることで『エメラルド寺院』の別名も持ち合わせています。
王宮は英語名で『グランド・パレス』と呼ばれていて、王宮にはワット・プラケオが広義の意味で含まれています。

内部は寺院エリア(ワット・プラケオ)と宮殿エリア(王宮)に分かれています。
寺院エリアにはタイで最も格式の高いエメラルド寺院を始めとした寺院群、大きな黄金色の仏塔や煌びやかな御堂などの見どころが多く、宮殿エリアには異国情緒を漂わせる美しい建物が並んでいます。
1,900mの長さの白亜の壁に四方を囲まれている218,000㎡もの広大な敷地は圧巻です。

元々の首都はチャオプラヤー川の向かいにあるトンブリー地区にありましたが、タークシン将軍が一代限りで滅びてしまったため、バンコク遷都に合わせて建立されたのがワット・プラケオと王宮です。
チャクリー王朝が開かれた1782年にラーマ1世が造り始めました。
ワット・プラケオと王宮はまさにチャクリー王朝の始まりの象徴とも言えます。

1925年まで王族が王宮に居を構えていましたが、それ以降は他の場所へと居を移し、1932年には絶対君主制が廃止となりました。
現在の王宮には王族は定住しておらず、王室の大切な行事や儀式に使用されています。

タイの一般的な寺院には橙色の袈裟を纏ったお坊さんがいますが、エメラルド寺院にはひとりも居ません。
お坊さんが居ない理由は国王のための宗教的儀式を執り行うための場所であったためです。

入場料

外国人の入場料は500バーツです。タイ人は無料です。
昔はもう少し安かった(2010年は350バーツでした)のですが、徐々に入場料が値上げとなりました。
他の寺院と比べるとその高さは群を抜いています。

このチケットでワット・プラケオと王宮の他に、王宮の敷地内にあるクイーン・シリキッド・テキスタイル博物館も入場することが出来ます。

ワット・プラケオと王宮に入場するときに、パスポート原本の提示が必須という記事を見かけます。
提示を求められないこともありますが、提示を求められることもあるようです。
基本的にタイでは外国人は身分証明証(パスポート)を携行することが定められていて、道端で警察官に尋問を受けた時に携行していないと罰金刑に処されることもあります。
せっかく訪れて中に入れないという事態を回避するために、パスポート原本は持って行くことを強く推奨します。

寺院エリアも宮殿エリアもほとんどの場所は撮影OKですが、エメラルド寺院の内部は撮影不可です。
兵隊の交代のためウィセート・チャイ・シー門から宮殿エリアに向かう兵隊の行進イベントがありますが、場所によっては行進の様子は撮影不可です。
ただし、宮殿エリアの宮殿前に立っている兵隊は撮影OKです。話しかけても答えてくれないので、勝手に撮影して大丈夫です。
それ以外に撮影不可の場所はありません。

営業時間

午前8時30分〜15時30分まで拝観出来ます。

王室系のイベントで本堂や王宮エリアがクローズしている日や時間帯があります。
訪問する前に王宮のホームページで閉館となる日時を事前に確認しましょう。
https://www.royalgrandpalace.th/en/home

ざっくり見る程度であれば30分ほどでまわることが出来るかもしれません(寺院エリア20分&王宮エリア10分を想定)。
じっくりと見てまわりたい方は1時間〜1時間半程度を目安としてください。

ワット・プラケオと王宮にエアコンのある場所はありません。

お寺の回り方

2つのエリアに分かれていて、まずはエメラルド仏がある寺院エリアを拝観することになります。
寺院エリア内に順路はありませんが、一度宮殿エリアに入ってしまうと寺院エリアには戻って来ることが出来ません。
宮殿エリアの入り口は寺院エリアの本堂の入り口から見て左奥にあります。鐘楼の近くです。
宮殿エリア内にも順路はありません。

入り口からチケット売り場

入り口は城壁の北側のナー・プラ・ラーン通りにあって、大きな入り口には兵隊が立っています。
外国人の出入り口はウィセート・チャイ・シー門の1箇所のみになります。

敷地内に足を踏み入れると、広大な敷地のどこに向かえば良いかわからなくなるかもしれません。
まずは左側の風景を見てみることをお勧めします。
下の写真はワット・プラケオと芝生の風景ですが、王宮といえばこの景色が有名なので記念撮影をしておきましょう。

チケット売り場は前方の大きな道をまっすぐ歩いて行くと左手に見えてきます。
下の写真の赤い矢印のあたりにチケット売り場があります。

チケット売り場は下の写真の右手後方にあります。
下の写真の道をまっすぐに進むと、ワット・プラケオの入り口(チケットを渡す入り口)があります。

エメラルド寺院(ワット・プラケオの本堂)

◼️ エメラルド寺院の外観

ラーマ1世によって造られた本堂はラーマ3世によって大幅に改修されました。
その後もラーマ5世、ラーマ7世、ラーマ9世が本堂を修復しています。
48本もの柱で構成された煌びやかな本堂はエメラルド仏を安置するために建立されたものです。

本堂の中は土足厳禁なので、入り口周辺の靴置き場で靴を脱いで足を踏み入れましょう。
金色に輝く入り口には金の神鳥ガルーダが装飾されていて、入り口前にはライオンのブロンズ像が立っています。
本堂は入口と出口が決められているので、ルールに従って出入りをしましょう。

◼️ エメラルド仏

タイで最も神聖な仏像に君臨するのがエメラルド仏です。
ヒスイで造られている高さ66cmの仏像は本堂の内部に神々しく祀られています。

エメラルド仏の衣装はシーズン毎に変わることをご存知でしょうか。
タイの3つの季節「夏(4月)」「雨季(8月)」「乾季(12月)」に国王様により衣替えが行われます。

夏はダイヤモンドが散りばめられた金色の衣装、雨季は金メッキで出来た僧侶の衣装、乾季は金合金で出来た衣装に変わります。
夏と雨季の衣装はラーマ1世が、乾季の衣装はラーマ3世が制作するように指示しました。

エメラルド仏の後ろの壁画は仏教の世界観による全宇宙(三千世界)が描かれています。

エメラルド寺院の中では撮影不可ですが、寺院の外から寺院の内部を撮影するのはOKです。
カメラをズームにすると少し画素数の粗いエメラルド仏を撮影することが出来るでしょう。

ワット・プラケオの見どころ

◼️ ヤック(鬼)の像

『鬼』はタイ語で『ヤック』という意味ですが、この鬼の像『ヤック』はワット・プラケオに全部で12体あります。
高さ6メートルのヤックは赤、緑、青、白、紫とカラフルで、ひとりひとりがラーマキエン物語の登場人物でもあります。
ワット・プラケオには全部で7つの門がありますが、北側の門を除いてヤックが門の内側に立っています。
彼らの役割はワット・プラケオを悪霊から守ることで、ヤック像はラーマ3世によって造られました。

◼️ ラーマキエン物語の回廊

ワット・プラケオは回廊状の壁にぐるりと囲まれていますが、回廊の内側にはラーマキエン物語の絵が描かれています。
ラーマキエン物語はインドの有名な叙事詩である『ラーマヤナ』を基にしたタイバージョンの物語で、アユタヤ王国の王子たちとランカー国の王様トッサカンとの戦いが綴られたお話です。
ラーマ1世によって造られたものですが、湿気でダメージを受けてしまうのでラーマ3世、ラーマ5世、ラーマ7世、ラーマ9世の時代に度々修復されています。
全178枚の物語を全て見るためには少し時間がかかりますが、大掛かりで美しい絵は時間があれば鑑賞したいポイントです。

◼️ プラシー・ワタナ・チェディ

スコータイ時代にスリランカから伝えられた様式で造られた大きな黄金色の仏塔です。
アユタヤ王宮内の仏塔やワット・プラ・シー・サンペットがモデルにされていて、ラーマ4世により造られました。
ワット・プラケオの入り口から左斜め前方の方角に位置しています。
内部は非公開ですが、仏陀の遺骨(仏舎利)が納められています。

◼️ プラ・モンドップ

ラーマ1世によって造られた黄金と緑色が輝くタイ様式の塔で、天を突くような尖塔とそびえ立つ長い柱が特徴的です。
ワット・プラシー・ワタナ・チェディとプラサート・プラ・テープ・ビドンの間に位置しています。
門の前では金色のヤック(鬼)2体が両側を守っています。
塔の内部は非公開ですが、仏典の原本が納められています。

◼️ プラサート・プラ・テープ・ビドン

ラーマ4世によって造られた建物で、プラ・モンドップの隣に位置しています。
建物の下はタイ様式ですが、上に乗っている塔はクメール様式で、2つの建築様式が混在している建物です。
建築当初はエメラルド仏を移動させて安置するのが目的でしたが、儀式を行うには小さすぎるとの理由でそれは実現しませんでした。
内部は基本的に非公開で、ラーマ1世からラーマ9世までの彫像が安置されています。
ラーマ9世の彫像は2020年4月6日に新たに追加となりました。
年に7日だけ内部が一般公開される日があって、チャクリー王朝記念日(4月6日)、ソンクラーン(4月13日〜15日)、戴冠記念日(5月4日)、チュラロンコーン大王記念日(10月23日)、父の日(12月5日)は特別に公開されています。

◼️ プラ・スワンナ・チェディ

プラサート・プラ・テープ・ビドンの前に位置する2つの金色の仏塔がプラ・スワンナ・チェディです。
ラーマ1世が自分の両親のために造ったもので、高さ16メートルの9段仕様になっています。
仏塔の根元には全部で20体のヤック(鬼)と猿が仏塔を支えるように並んでいて、色鮮やかで細かな装飾は一見の価値があるでしょう。

◼️ アンコールワットの模型

アンコールワットの模型はタイ様式の寺院群が連なるワット・プラケオの中で異質さを醸し出しているかもしれません。
カンボジアは度々タイの属国で一説にはタイの宗主権を示すために造ったとも言われていますが、大半はアンコールワットの美しさに感動したラーマ4世がみんなに見せるために造られたと言われています。
プラ・モンドップとプラ・ウィハーン・ヨートの間に位置しています。

◼️ プラ・ウィハン・ヨート

十字形の白亜の建物の上に尖塔がそびえ立っている御堂で、元々はラーマ1世が造った建物ですが、ラーマ3世が取り壊して造り直しています。
ラーマ1世とラーマ3世はそれぞれ違う名称で御堂を呼んでいましたが、現在の名称はラーマ6世が命名しました。
入り口にはブロンズで出来た半人半鳥の人間の身体を持つ頭がガルーダの像が2体あります。
内部は非公開で、プラ・ナーク堂から移された仏像が安置されています。
プラ・モンドップの北側に位置しています。

◼️ プラ・モンティアンタム堂

ラーマ1世によって造られた御堂で、当初は王室の学者が働く王立図書館としての役割を担っていました。
現在は図書館としては機能しておらず、経典を安置するのみに留められています。
内部は非公開で、ティピタカ経典(仏教に関する書籍)が収められています。
プラ・ウィハーン・ヨートの東側に位置しています。

◼️ プラ・カンターララート堂

ラーマ4世によって造られた小さな御堂で、青や緑、黄色のモザイク模様の壁面はとても色鮮やかです。
当初は農耕際に関係するカンターラ仏が安置されていましたが、現在カンターラ仏はドゥシット地区のアンプホーン・サタン・レジデンシャル・ホールに移動しています。
プラ・カンターララート堂は本堂の入り口近くに位置しています。

◼️ プラ・ナーク堂

元々はラーマ1世によって造られた御堂ですが、ラーマ3世の治世中に建て直されています。
最初は仏像が安置されていましたが、ラーマ1世がプラ・ウィハン・ヨートにその仏像を移動させました。
その後は王族の遺灰や遺骨が安置されている霊廟として使用されています。内部は非公開です。
プラ・ウィハーン・ヨートの西側に位置しています。

◼️ ルーシー像

チケットを渡す入り口から入るとすぐに目に飛び込んで来るのがブロンズ製のルーシー像です。
『ルーシー』とは仙人のことで、ラーマ3世によって造られました。位置的には本堂の裏側になります。
左右の後ろにあるこぢんまりとした御堂は小さな仏像が納められていて、ラーマ4世によって造られました。

◼️ 8つ並んでいる仏塔

8基は一列に直線で並んでいますが、2基はワット・プラケオの回廊の中にあって、残り6基は回廊の外側にあります。
見やすいポイントはプラサート・プラ・テープ・ビドンを背に直進して、回廊の外に出ると仏塔の根元にたどり着くことが出来ます。
ラーマ1世によって造られたと言われていて、ラーマ3世が仏塔を改修を行い、ラーマ4世がそれぞれの仏塔に色をつけました。
白=仏陀、紺=仏教、桃=僧侶、緑=尼僧、紫=釈迦、青=国王、赤=観音菩薩、黄=弥勒(みろく)菩薩を意味しています。

◼️ 鐘楼

ラーマ4世によって造られました。本堂の入り口から見て、本堂の左側に位置しています。
日常的に鐘が鳴らされることはなく、特別な機会にだけ鐘の音が鳴らされるようです。
豪華絢爛な本堂の隣にひっそりと佇んでいるので見逃しがちかもしれませんが、金色のベルと美しいシルエットの鐘楼を近くの休憩所に座りがてら眺めるのも良いと思います。

宮殿エリアの見どころ

宮殿エリアに足を踏み入れると、下の写真のような風景が現れます。
先ほどの寺院エリアはタイの様相でしたが、宮殿エリアはタイらしさに加えてヨーロッパらしさが感じられる場所です。

◼️ チャクリー・マハ・プラサート宮殿

宮殿エリアのほぼ中央に位置しているチャクリー宮殿は、王宮の中で最も有名でしょう。
ラーマ5世がチャクリー王朝100周年を記念して建築しました。
タイ様式とヨーロッパのビクトリア様式が混ざり合った様式美を体現しています。
白亜の宮殿と整えられた美しい庭園に白い制服を着た兵隊さんはタイではない異国風情を感じさせます。
内部は武器博物館(8:30-16:00)を除いて非公開ですが、謁見の間、応接間、王室関係者の肖像画ギャラリー、図書館があります。
また、ラーマ4世〜9世の遺骨、ラーマ4世とラーマ5世、ラーマ7世の王妃の遺骨も安置されています。

◼️ ドゥシット・マハ・プラサート宮殿

チャクリー・マハ・プラサート宮殿の右隣にあるのがドゥシット・マハ・プラサート宮殿です。
1789年にラーマ1世により建造されたもので、歴代の王様の戴冠式で使用されてきました。内部は非公開です。
幾重にも重なる屋根と白亜の壁が特徴的で、斜めから眺めたときの宮殿の十字形の美しさを見逃さないようにしましょう。

◼️ アマリン・ウィニチャイ堂

宮殿エリアに入るとまず目に飛び込んでくるのがアマリン・ウィニチャイ堂です。
門の前の中国風の彫像と細長い奥行きが特徴的な建物はラーマ1世によって造られました。
王様の誕生日や国家の重要な儀式を行うための建物です。
ラーマ1世〜3世の遺骨がアマリン・ウィニチャイ堂のプラ・タート・モンティエン堂の中に安置されています。
内部は非公開で、王座の上で黄金色に輝く9段に重ねられた円錐状の傘が有名です。

◼️ ボロマビマン宮殿

ラーマ5世が建造した宮殿です。現在は迎賓館として使用されています。
ラーマ6世やラーマ7世、ラーマ8世はボロマビマン宮殿を別荘や一時滞在の場所として利用をしていました。
宮殿前の門から中に入ることが出来ませんので、かなり遠目で宮殿を見学することになります。
2021年現在、改装中で外観も見ることが出来ません。

アクセス

以前はタクシーかBTS&船で訪れるのが定番の大変な場所にありましたが、MRT(地下鉄)が延伸したことで一変しました。

公共交通機関で向かう場合のオススメはMRT(地下鉄)で、サナームチャイ駅の1番出口から徒歩12分で向かうことができます。
地下鉄はBTSの2つの路線からも乗り換え可能ですし、何も事情がなければ迷いなく地下鉄を選ぶべきです。
炎天下の徒歩12分は少しキツイので、サナームチャイ駅からの移動はタクシーかバイクタクシーで向かうのがベターでしょう。

船で向かうことも出来ますが、待ち時間が多い上に、場所によっては乗り換えが多くなってしまいます。
BTSのサパーンタクシン駅で降りて、サトーン船着場からチャオプラヤ・エクスプレスに乗船してチャーン船着場で降り、そこから徒歩5分で向かうことができます。
サトーンやシーロムエリアを拠点にしている方やチャオプラヤ川の風を感じたい方にはオススメできるルートです。

迷いたくない方はタクシーで向かわれるのが一番確実ですが、平日の朝や夕方は渋滞している可能性が高いのでその点は注意してください。

なお、入り口周辺のトゥクトゥクはボッタクリなので、基本的には乗らないことをお勧めします。

JIROKO

バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は11年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。

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