2019.05.31
【この記事はタイローカルに詳しい不動産屋さんの『JIROKO』が書いています】
タイのタクシーは日本のようなお客様主体のサービスではありません。
日本を基準に考えてしまうと、タイのタクシーを利用したときに思わぬトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。
タイにはタイのサービス形態があるので、その違いをしっかりと学んでタクシーを乗りこなしましょう。
バンコクのタクシーは法人タクシーと個人タクシーの2種類があります。
単色のタクシーは法人、2色のタクシーは個人になります。
法人タクシーはピンク、緑、青、赤、黄色、オレンジなどなどカラフルな色が多いです。
個人タクシーで有名なのは黄色と緑色の2色のタクシーです。
数は少ないのですが、白いタクシーは認可されていないタクシーで良くない噂を聞いたりすることもあります。
私は過去3回白タクに乗ったことがありますが、いずれもメーターがついておらず運賃は停車時に交渉しました。
運賃が交渉だったことを除けば、車内がややボロボロだった以外は普通のタクシーでした。
日本のように真っ直ぐ上に手を挙げるスタイルとは異なります。
タイでは肩の高さよりも少し低い位置まで腕を上げ、手のひらを下にして手をヒラヒラと上下させます。
腕の高さに個人差はありますが、腕の角度はおおよそ30〜80度の範囲です。
タクシーが止まってくれたら、助手席か後部座席のドアを開けて行き先を告げてください。
運転手が行き先にOKを出してくれたら、タクシーに乗りましょう。
断られた場合やメーターを無視した金額を吹っかけて来る場合には、さっさと諦めて次のタクシーを捕まえてください。
タクシーでのタイ語でのやり取りは『タイ語講座④【タクシーで使う単語】』を参考にしてください。
雨が降っているときや夕方・夜間の渋滞時には断られる確率が格段に上がります。
以前にSNSで「行き先の確認は不要、どこでも行きます」というタイ語のメモをつけたタクシーが話題にあがったほどで、どこでも行ってくれるタクシーはいないのが実情です。
近年は良質な長距離バスのナコンチャイエアー会社がAll Taxi Thaiというタクシーを出して乗車拒否はしないと明言しているそうですが、実際は乗車拒否をしているそうで・・・。
配車アプリサービスのグラブラクシーも一度OKを出してくれたのにも関わらず、渋滞が酷いからやっぱりキャンセルで・・・と言われることもあります。
ワットポーや王宮のような有名観光地の近くに停車しているタクシーはボッタクリの可能性が高いです。
特に自ら声をかけてくるようなタクシーは乗らないほうが無難です。
そのような場所では流しのタクシーに乗るようにしましょう。
高級ホテルではそのようなことはありませんが、グレードの低いホテルの場合、ホテルのボーイが悪質なタクシーと結託している場合もあるようです。
全てを疑うとキリがありませんし、重たい荷物を持っていることもあるので止むを得ないときもあると思いますが、何か変だな?と思った場合は断ることが最善です。
日本のようにタクシーの扉は勝手に開け閉めされません。
乗るときは自分で開けて、降りるときは自分で閉めてください。
降りるときは後方からバイクが来ていないかを確認してから降りましょう。
日本のタクシーであればあり得ませんが、タイでは当然のようにあり得る事態です。
しかも「知ってるよ」と言われることもあるので、尚更たちが悪いのです。
目的地を伝えておけば安心なんてことは全くありませんので、乗車後も油断は禁物です。
乗車するときは店名やアパートの名前ではなく、通り名を伝えて乗ることが基本です。
基本的には細かい道案内は必要だと思っておく心構えが必要です。
運転手に地図を見せても伝わらないことが圧倒的に多いです。
グラブタクシーなど随分と便利なアプリも登場しましたが、GPS付きの地図が全く役に立っていないことがあります。
タイ人は日本人のように地図の読みかたを学校で習ってきていません。
その影響なのか地図を読めないタイ人も多いのです。
もちろん人によっては的確に読める人もいますが、地図を見たんだからわかるよね?という常識は捨てましょう。
明らかに車体に凹みの多いタクシーは乗るのをやめておきましょう。
何故そんな状態になったのかなんて想像は実に簡単です。
粗暴な運転をする運転手の車は心臓に良くないですし、事故に遭う確率も高くなります。
深夜にビルや通りに停車しているタクシーはメーターを使ってくれないことが多いです。
金額の提示をされた場合は、メーターを使うように言っても絶対に交渉が通りません。
馬鹿みたいに高い金額ではないですが、正規料金でタクシーに乗りたい場合は流しのタクシーを捕まえたり、グラブタクシーを利用しましょう。
頻度としては多くはありませんが、深夜の女性のタクシー乗車が発端となったニュースを目にすることがあります。
どうしても乗車をしなければいけないときは、乗車中は電話で通話をする(通話をしているフリでもOK)などの対策を取りましょう。
かなり減ってきましたが、メーターのついていないタクシーも未だ存在しています。
そのようなタクシーの場合は完全交渉制になります。
相場前後の金額を言われることも多いですが、時にはぼったくろうとする運転手もいます。
タイ語に自信のある方はメーターなしでも乗車して良いと思いますが、自信のない方はメーターがついていないことを確認した時点で下車したほうが無難です。
たまにメーターが下についていたり、上についていたり見えないだけのこともありますので、運転手に確認することをオススメします。
1000バーツ札や500バーツ札を出すと、運転手がお釣りを持っていない可能性が大いにあります。
運賃が数十バーツの場合、100バーツ札であってもお釣りがないケースもあります。
タクシーに乗車するときには50バーツ札や20バーツ札を用意しておきましょう。
空港からタクシーに乗る場合、50バーツが上乗せされて請求を受けることになります。
この50バーツは空港使用料になりますので、タクシーの運転手がぼったくろうとしている訳ではありません。
なお、タクシーで空港に向かう際は空港使用料は発生しません。
私の経験談ですが、タクシーで空港に向かった際に空港使用料×人数分が発生すると堂々と嘘をつくタクシー運転手がいました(もちろん払いませんでした)。
タクシーの初乗り料金は35バーツです。
スクンビットエリア内でタクシー移動をする場合は、渋滞していない限りは100バーツ未満が相場です。
空港からスクンビットエリアまでタクシーで移動する場合は、200バーツ〜400バーツ前後+空港使用料50バーツ+高速料金実費(使用時のみ)が相場になります。
タクシー乗車中の高速利用代ですが、実費を支払うことになります。
運転手によっては下車の際にまとめて精算する人もいますが、多くは高速の料金所で運転手にお金を渡して支払う形となります。
料金所は1000バーツ札であっても必ずお釣りが返って来ますので、細かいお札がないことを心配する必要はありません。
なお、高速の料金形態ですが、車の車輪の数によって料金が異なります。
過去に高速料金は車輪の数×乗車人数をかけることになると言われたことがありますが、違うよね?と笑顔で訂正してあげました。
暴言は吐かないようにしましょう。最悪、殺されることもあります。
銃やナイフを持っている運転手もいて、言い争いの末に銃殺や刺殺された事件が実際に何件も発生しています。
短気な運転手も多いので、妙に強気な外国人を見かけると殺されないかなとヒヤリとしてしまいます。
また、危険な運転手だと判断した場合は料金を精算してその場で降りて、別なタクシーを探したほうが良いです。
基本的にチップを渡す必要はありませんが、お釣りが数バーツの場合はそのまま渡してあげるのが良いと思います。
私は10バーツ未満の場合は受け取らずに下車してしまいますし、ローカルのタイ人も数バーツのお釣りはチップにしてしまうことが多いようです。
もちろん強制的なルールではありませんが、日本人全体のイメージが悪くならないように振舞うことも重要です。
個人的には重い荷物をトランクに出し入れしてもらったりしたときにはチップを渡すようにしています。
感謝の気持ちですのでチップの金額は各人次第ですが、20〜50バーツ程度(最大で100バーツ)で十分かと思います。
1584番に電話をすると、陸上輸送局に通報することが出来ます。24時間の通報が可能です。
通報の際にはタクシーの扉の内側にある黄色いプレートのタクシーの車両番号(英語1文字+数字4桁)を控えておくようにしましょう。
タイのラジオ局「チョーソー100」ではタクシーの車内に忘れ物をしたことを伝えると、DJが随時ラジオで流してくれます。
チョーソー100の電話番号は1137番です。
タイ語でのコミュニケーションが厳しい人は、タイ人の同僚や友人に代わりに伝えてもらったほうが無難です。
観光で来ている場合にはホテルの人に頼むのがベターです。
タクシーの扉の内側にある黄色いプレートのタクシーの車両番号(英語1文字+数字4桁)の情報を控えておくと見つかる確率が高くなります。
チョーソー100への連絡だけでなく、警察署にも届け出をするのを忘れないでくださいね。
チョーソー100の公式サイト
http://www.js100.com/en/site/home/index
バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は14年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。