タイの電気代マニュアル【完全版】

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【この記事はタイローカルに詳しい不動産屋さんの『JIROKO』が書いています】

タイは暑い国であるためにエアコンの使用率が高く、電気代が高くなりやすい国です。
毎月必ず支払わなければならない電気代ですが、物件の形態によって支払い方法が異なります。
他のサイトでは解説していないコンドミニアムの電気代の計算方法もここではご紹介しています。

タイの電気代の単価

電気代の単価ですが、タイでは『 Unit(ユニット)』が使われています。
日本では『 kWh(キロワットアワー)』が使用されていて、タイでも電気公社の請求書は『 kWh(キロワットアワー)』で記載されていますが、口頭ベースで話をするときは必ず『 Unit(ユニット)』が単価になります。
『 Unit(ユニット)』と『 kWh(キロワットアワー)』は同じ単位になります。

『 1Unit 』とは『 1kW(キロワット)の消費電力の電化製品を1時間使用した場合の電気の量』を指します。

『 1kW=1,000W(ワット)』なので、1時間で1,000Wの電力を消費した場合に 1Unit(1kWh)が発生するということになります。
なお、サービスアパートの中には独自のUnit単価を設定している物件が稀に存在しています。

タイの電気代は日本よりも高い?

実は電気代の単価自体は日本よりもタイのほうが安いのです。

2020年現在、日本とバンコクの電気代の単価は次の通りです。
日本(東京):19.88円〜30.57円
バンコクのコンドミニアム :3.2484バーツ〜4.4217バーツ(日本円に換算すると10円〜14円程度)
バンコクのアパートとサービスアパート : 4バーツ〜8バーツ(日本円に換算すると12円〜24円程度)

電気代の単価だけで言うと、日本はダントツに料金が高いですね。

何故単価の安いタイで電気代が高くなるかと言うと、暑い国で電力消費量の高いエアコンをたくさん使用するからの理由しかありません。
エアコンを全く使わないで生活をすると、電気代がかなり安くなるのは本当の話です。

サービスアパートの電気代

◼️ 電気代の計算方法

サービスアパートによって電気代の単価の設定が異なりますが、多くは1ユニットあたり6〜8バーツで設定されています。

◼️ 電気代の支払い方法

請求書は物件から発行されて、サービスアパートの受付で支払いを済ませることができます。
月末に請求書が発行されることが一般的で、多くの物件では翌月5日までに支払いをすることが定められています。
サービスアパートでは家賃に電気代が含まれていることが非常に多く、中には電気代が無制限で使用可能な場合もあります。

◼️ 電気代の支払い遅延金

電気代の支払いが遅延した場合であっても、基本的には電気が止められることはありません。
しかし、中には支払い遅延に対して罰金を科しているサービスアパートもあるので、滞納せずに支払いをするようにしましょう。

アパートの電気代

◼️ 電気代の計算方法

アパートによって電気代の単価の設定が異なりますが、おおよそ1ユニットあたり4〜8バーツで設定されています。
中には電気公社からの実費を請求するアパートもあります。

◼️ 電気代の支払い方法

請求書は物件から発行されて、アパートの事務所や受付で支払いを済ませることができます。
月末に請求書が発行されることが一般的で、多くの物件では翌月5日までに支払いをすることが定められています。

◼️ 電気代の支払い遅延金

電気代の支払いが遅延した場合であっても、基本的には電気が止められることはありません。
しかし、中には支払い遅延に対して罰金を科しているアパートもあるので、滞納せずに支払いをするようにしましょう。

コンドミニアムの電気代

◼️ 電気代の計算方法

電気公社(MEA:Metropolitan Electricity Authority)が定めたルールに則って電気代が計算されます。
電気代の計算方法は使用ユニット数によって単価が異なっていて、計算式は次の通りです。

電気代=(電気使用量の合計金額+固定サービスチャージ38.22バーツ+燃料費調整額)×VAT7%

※請求基準は150ユニット以上を使用することを前提とした『1.2』を使用して計算しています。

※電気使用量の合計金額はユニット数によって単価が異なります。請求基準『1.2』の内訳は次の通りです。

1ユニット〜150ユニットは、『 3.2484バーツ/ユニット 』の単価で計算されます。
150ユニット〜400ユニットは、『 4.2218バーツ/ユニット 』の単価で計算されます。
400ユニット以上は、『 4.4217バーツ/ユニット 』の単価で計算されます。

※固定サービスチャージは請求基準『1.2』の金額を使用しています。

※燃料費調整額は4ヶ月ごとに金額が変動します。為替レートや原油価格等に応じて、プラスの場合もマイナスの場合もあります。

150ユニット以下のエアコン自体がないような家庭では請求基準が『1.1』になっているようです。
我が社の単身男性が乾季にほぼエアコンを使用せずに生活をしても150ユニットを余裕で超えることから、エアコンのある部屋で150ユニット以下の使用量というのは難しいでしょう。

なお、3ヶ月連続で150ユニットを超えた場合に150ユニット以上の家庭だと認定され、請求基準が『1.1』から『1.2』に変更になります。
一度『1.2』に基準が変更となった場合、150ユニット以下の月が続いたとしてもそこから『1.1』に戻ることはないそうです。

◼️ 電気代を計算してみよう!

上の請求書をもとにして実際に電気代の計算をしてみましょう。

ユニット数の合計ですが、今回のメーター検針値『29566』から前回のメーター検針値『28973』 を引いた『593ユニット』になります。
この『593ユニット』を請求基準『1.2』の内訳を使って、各ユニット数ごとに電気代を計算していきます。

1-150ユニット → 150ユニット×3.2484バーツ/ユニット=487.26バーツ
150-400ユニット → 250ユニット×4.2218バーツ/ユニット=1,055.45バーツ
400ユニット以上 → 193ユニット×4.4217バーツ/ユニット=853.3881バーツ

3つの合計である『2,396.10バーツ(小数点第3位以下は切り上げ)』が電気使用量の合計金額になります。

電気使用量の合計金額『2,396.10バーツ』+固定サービスチャージ『38.22バーツ』+燃料費調整額『-68.79バーツ』を合算した『2365.53バーツ』が税抜き前の合計金額です。
この金額にVAT7%を掛け算したものが電気代『2,531.12バーツ』になります。

◼️ 電気代の支払い方法

電気公社(MEA)の作業員が検針をしてその場で請求書を印刷し、それぞれのお部屋のメールボックスに届けられます。
物件で支払いをすることは出来ず、所定の場所や方法で支払いをする必要があります。

電気公社(平日7時30分〜15時)
セブンイレブン(24時間)
テスコロータス(各店舗営業時間内)
ビックシー(各店舗営業時間内)
銀行(各支店営業時間内)
郵便局(各支店営業時間内)
カウンターサービス(青い背景に月のマーク)(各店舗営業時間内)
ATMからの振り込み
クレジットカード
APP(アプリ)の使用

コンドミニアムの電気代は支払い可能な期間が決まっているので、その点も少し面倒です。
請求書の総合計の下に記載されているのが支払い可能な期間で、11日間の支払い猶予期間が定められています。
この期間よりも前に支払おうとしても支払うことが出来ません。

ちなみにATMからの振り込みとクレジットカードは自動払いに変更することも出来ます。
ただし、お引っ越しや帰国のときに自動払いを解約し忘れ、そのまま支払い続けていた・・・なんてトラブルが後を絶ちません。
個人のオーナーに後になって費用を返して欲しいと言っても返してもらえないことも多くあります。
自動払いは最後の解約まで自己責任で行うようにしましょう。

◼️ 督促状(第一弾)が送られてくる

支払い期間に電気代を払わなかった場合、支払い猶予期間の終了日より数日以内に電気代支払いの督促状が届きます。
しかし、この時点ではまだ支払い遅延金の発生はありません。
また、セブンイレブンでも24時間支払いが可能です。
新たな支払い猶予期間は数日〜4日程度なので、可能であればこの期間に支払いを済ませましょう。
督促状第一弾に記載されている支払い期日を過ぎると、支払い遅延金40バーツが発生します。

◼️ 督促状(第二弾)が届く

支払い遅延金が発生して数日以内に、まもなく電気が止まりますという最終通告を教えてくれる督促状(第二弾)が送られて来ます。
督促状が届いた時点でほとんど支払い期間の猶予はなく、1〜2日以内に支払わなければ電気が止まります。
電気供給停止日も記載されていますが、実際には数日の猶予があります。
ここまで来てしまうと、セブンイレブン(平日の午前9時〜15時)か電気公社でしか支払うことが出来なくなります。

◼️ 遅延し続けると電気が止まる

最終通告の督促状第二弾が届いてから数日以内に、なんの予告もなく電気が止まります。
タイ語では『メーターが持って行かれる』という表現が使われますが、本当に電気が全く使えない状態になります。
物件事務所や電気公社に一時的に電気を使えるようにして欲しいとお願いをしても無駄です。

◼️ 止まった電気を復活させる

電気が止められた状態になったアナタが電気を使えるようにするためにできることはただ一つ。
『電気公社で電気代を支払う』という手段のみです。

15時までに電気公社で電気を支払うと、当日の16時〜20時半の間に電気が復旧するそうです。
電気公社は平日のみの営業ですので、金曜日に電気が止まると悲惨ですね。

ちなみに、多くの物件事務所は電気が止まるかもしれないという通知を受け取った後に連絡をしてくれます。
私も仕事柄「今日の15時を過ぎると電気が止まります」という連絡をコンドミニアムから受け取ります。
親切できちんとした不動産仲介業者であれば、コンドミニアムから連絡を受けた時点で教えてくれるでしょう。

ただし、過去に1度だけ「メーターを持って行かれました」と過去形の連絡を受けたことがあります。
絶対に事前に連絡が来る訳ではありませんので、くれぐれも気をつけましょう。

◼️ 長期不在には御用心

1ヶ月以上の不在を予定しているコンドミニアムの方は、電気が止まらないように知人に電気代の支払いを依頼するようにしましょう。
日本や海外出張から帰ってきて電気が止まっているなんていう状況は悲劇です。

◼️ 電気公社(MEA)

日本人の住んでいるエリアの電気公社は下記の2箇所が近場になります。
整理券を取って順番を待ち、窓口で請求書を出して支払いをするだけなので言語スキルは不要です。
平日の7時30分〜15時が営業時間ですが、実際は8時頃から窓口が稼働するという噂も・・・。

BTSチットロム駅(徒歩1分の距離)

MRTクロントゥーイ駅(徒歩2分の距離)

消費者保護法が改正されたけど・・・

実は2018年5月1日から電気代に関するタイの消費者保護法が変更になっています。
それまでは無法地帯であったアパートの上乗せ請求の電気代を実費で請求するように法律が改正されました。

しかし、、、2020年現在、法律通りに電気代を実費請求に変更したアパートは極々少数です。
未だに上乗せしての請求が常態化していて、ルールを守らない場合の罰則もあるはずですが全く機能していません。

サービスアパートに関しては「ホテル」としての運営をしていて「アパート」には該当しないため、消費者保護法の改正は無関係なのだとか。。。

電気代が実費請求となるのは、コンドミニアムと一部の少数のアパートのみです。
ちなみに「電気代を実費請求にして欲しい」「電気代のユニット単価を下げて欲しい」というお願いは通りませんのであしからず。

JIROKO

バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は11年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。

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