バンコク博物館巡り【スワンパッカード宮殿】

2019.06.16

JIROKO

【この記事はタイローカルに詳しい不動産屋さんの『JIROKO』が書いています】

バンコクの喧騒の中にひっそりと博物館が点在していることはご存知でしょうか。
県外に出ずともタイの歴史や芸術に触れることのできる場所がバンコクの中に幾つか存在しています。
第一弾はBTSパヤタイ駅の近くにあるスワンパッカード宮殿をご紹介します。

スワンパッカード宮殿とは

スワンパッガード宮殿の名前の由来ですが、この宮殿の場所が以前は白菜畑であったことだそうです。
タイ語「パッカード」は日本語で「白菜」を意味しています。
ちょっと珍しいタイプの名前の付け方ですね。笑

この宮殿はラーマ5世の孫であるチュムポット王子が邸宅として使用していました。
王子の死後、彼の妻がチュムポット・パンティップ財団に寄付をして博物館となりました。
現在はチュムポット・パンティップ財団が管理・運営をしており、教育・自然保護・美術・文化など様々な分野を支援しています。

展示品の多くはチュムポット王子の祖先のものになりますが、中には外国から運ばれて来たものもあります。
8つのタイ風の高床式家屋やアユタヤから移築されたラッカー・パビリオンなど古風なタイを感じさせてくれる場所です。

入場料

スワンパッガード宮殿の拝観料は100バーツです。
日本語・英語・タイ語のいずれかのパンフレットとお土産の団扇がもらえます。

荷物類の持ち込みは不可なので、カバン類は受付のロッカーに預けることになります。
カメラは持ち込み可能ですが、撮影不可の場所も多いので注意が必要です。

営業時間

毎日午前9時〜16時まで開館しています。
休館日はありません。

ひとつひとつをゆっくり見る場合でも1時間ほどで回れるほどの敷地の広さです。

屋外の展示が多いので、暑さには気をつけるようにしてください。
エアコンの効いた室内の展示は美術センター2階、House 1の1階、House 6にしかありません。

宮殿内の回り方

スワン・パッガード宮殿の順路は時計回りになります。

大まかな順路は次の通り。

① 美術センター2階
② マーラシー画廊
③ 王室御座船
④ ラッカー・パビリオン
⑤ House 5
⑥ House 1の1階
⑦ House 1の2階(右手の階段から上に昇り、靴を脱いでビニール袋に入れて持ち運ぶ)
⑧ House 2 & House 3 & House 4
⑨ House 6 & House 7 & House 8(House 7と House 8の間に降りる階段あり)

House 1 〜 House 8の2階は渡り廊下で繋がっているので、2階を見学中は下に降りることが出来ません。
上の順路以外にもHouse 2やHouse 6の1階にも見学できる場所があるので、忘れずに見学してくださいね。

職員の手が空いているときは英語やタイ語で解説しながら案内をしてもらえます。
パンフレットには書かれていないことをたくさん教えてくれるので、じっくり見て回りたい方にオススメです。

美術センター2階

受付を出て左に進んで階段を昇ると、美術センター2階のフロアになります(感覚的には1階ですがここが2階です)。
美術センターの2階にはバンチエン時代の出土品が展示されています。
出土品のある室内は撮影NGなので写真はありませんが、土器や斧、装飾品からは当時の生活様式や農業の様子を垣間見ることが出来ます。
バンチエンの展示コーナーから出ると階段がありますが、3階はオフィスなので展示物はなく立ち入り禁止です。

マーラシー画廊

マーラシーとはチュムポット新王夫妻の女王殿下であるマーラシー・パリバット女王から命名されました。
女王殿下自身も著名な画家で、宮殿の内部には女王殿下の絵が飾られているそうです。
屋内は撮影NGということで絵画の写真はありませんが、画廊にはアーティスティックな絵画が展示されていました。

王室御座船

チュムポット王子の父の所有物で、ラーマ5世の王室行列で使用されたそうです。
船室はチーク材で造られています。

ラッカー・パビリオン

チュムポット女王の50歳の誕生日を祝うために1959年にアユタヤとバンパインの間にある寺院から移築された建物です。
高床式の家屋で、2階の内壁にはインドの叙事詩「ラーマキエン」から引用された物語が上段に、仏陀の生涯が下段に描かれています。
2階は撮影不可なのでお見せできませんが、内壁の美しさは必ず見て欲しいポイントです。

House 1

1階にはチュムポット新王の父パリバット新王の楽器が展示されています。
太鼓やドラ、木琴、弦楽器など、タイの昔の楽器を知ることができます。

階段を昇った先にある2階にはウマー神の像や仏像が展示されています。
他にもアユタヤ王朝後期やバンコク王朝初期の武器も飾られています。

House 2 & House 3

House 2の2階とHouse 3の2階は向かい合っていて、House 1の2階の渡り廊下からしか入ることが出来ません。
どちらも小さめの建物で、コレクションが所狭しと展示されています。

House 2の2階はチュムポット女王が使用していた家具や本棚が、House 3の2階は有名なベンジャロン焼きが置かれています。

House 2の1階にはチュムポット女王のコレクションである岩石や鉱石が展示されています。
小部屋に展示されていて、入室するときは自分で電気をつけなければいけないので、うっかりしていると見逃すかもしれません。

House 4

ダイニングルームとして使用されていた建物で、展示されている中で最も生活感のある空間になっています。
スワンパッカード宮殿の庭を見渡せる位置にあり、椅子に座ってノンビリと景色を楽しむのもオツです。

House 5

1階には貝殻や化石、鉱石などが展示されています。
パンフレットには2階にも展示があると書かれていましたが、入ることが出来ませんでした。

House 6

別名「コーン博物館」と呼ばれています。
2階にはタイの伝統的な舞踊で演じられるラーマキエン物語に登場する人物たちのお面や人形、冠が展示されています。
1階にはラーマキエン物語の粘土人形と軍隊のミニチュアが展示されています。

House 7 & House 8

クリスタルガラスや銀食器、陶磁器などチュムポット新王やパリバット新王のコレクションが展示されています。
スワンパッカード宮殿の象徴であるキャベツの花瓶もあります。

宮殿内の風景

基本的に室内の展示は全て撮影NGのため、写真で紹介できるポイントは屋外のみになります。
何が展示されているかは是非直接確かめに行ってみてください。

アクセス

BTSスクンビットラインのパヤタイ駅から徒歩5分に位置しています。
パヤタイ駅4番出口から出て、シーアユタヤ通りを右に沿って歩くと右手に博物館があります。

JIROKO

バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は14年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。

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