バンコク博物館巡り【バンコク国立博物館】

2019.12.07

JIROKO

【この記事はタイローカルに詳しい不動産屋さんの『JIROKO』が書いています】

その国が辿って来た歴史や芸術を彩る国立博物館はタイにも多く存在しています。
中でも本館となるバンコク国立博物館は豊富な展示物に加えて、貴重なものや高価なものも展示されています。
バンコク博物館巡りの第二弾は王宮前広場のすぐ目の前にあるバンコク国立博物館をご紹介します。

バンコク国立博物館とは

バンコク国立博物館はタイ国立博物館の本館に該当し、タイの中でも最大規模の博物館になります。
館内に保管されている展示物は1,000点を超えていて、先史時代のものから近代に至るまでの美術品や芸術品がジャンルと時代ごとに整然と展示されています。

ラーマ5世の時代に王宮内に建てられましたが、1887年に現在の場所へと移設されました。
当時の副王のための宮殿でしたが、ラーマ5世の時代に副王制度が廃止となり、博物館として利用されることになった経緯があります。

2011年に個人的に訪れて以来の2度目の訪問でしたが、改修工事で随分と綺麗になった印象を受けました。
そして、館内に監視を目的とした職員がすごく増えたように感じました。
以前に訪れたときは仏像だらけのエリアで人気がなく少し不気味な感じもしましたが、改修後の展示室は綺麗で職員の人もたくさんいるので安心して見ることが出来ます。

2019年12月現在は改修中のエリアも多いですが、今後ますますのパワーアップをすること間違いなしの博物館です。

入場料

バンコク国立博物館の外国人の拝観料は200バーツです。タイ人は30バーツです。

パンフレットは英語・タイ語のいずれかがもらえます。
日本語のパンフレットはありません。

大きな荷物の持ち込みは不可なので、カバン類は受付のロッカーに預けることになります。
撮影不可の場所はありませんが、フラッシュと動画撮影は禁止です。

営業時間

午前9時〜16時まで開館しています。

月曜日と火曜日、祝日は休館日です。
特別なイベントで臨時休館になることもあるので、ホームページやFacebookで確認をしてから向かうようにしましょう。

広い敷地に大きな建物が幾つもありますので、ざっくり見る程度でも1〜2時間はかかるかもしれません。
じっくりと見るには丸1日時間をかけても良いほどです。

建物内の展示なので、エアコン環境下で展示物を見ることが可能です。

日本語ガイドツアー

個人でじっくりと見るのもオツですが、無料の日本語ガイドツアーに参加されることで理解を深めることが出来ます。

日本語ガイドツアーは毎週水曜日と木曜日の9時半スタートで、所要時間は2時間です。
ボランティアの日本人女性がとても丁寧に興味深いお話を聞かせてくれます。
私が訪れた水曜日は仏陀の生涯を描いた壁画、宗教美術、王家の葬儀、伝統工芸品についてじっくりガイドをしてくれました。

まもなく在タイ10年目に入る私ですが、知らないことも多くて純粋に楽しめました。
いつかまた時間をあけてもう一度参加してみたいと素直に思えます。
ガイドの中に出てくる『ガルーダ』『ナーガ』『テパノン』『トッサカン』などなど、気になるワードがある方は是非参加をしてみてください。

日本語ガイドの集合場所はチケット売り場にある木の前で、日本人女性が日本語のカードを胸の前に掲げて待っています。
9時45分までは集合場所でガイドの方が遅刻した人を待ってくれていて、かくいう私も遅刻してガイドさんにガイド中の場所まで連れて行ってもらいました。
ガイドツアーは途中離脱もアリですので、気軽に参加をすることが出来ます。

博物館の回り方

特別な順路はなく、回り方に指定はありません。
建物内も一方通行とはなっておらず、自由に見て回ることが可能です。

新歴史館

国立博物館に入ってすぐの左斜め正面に建っていて、訪問者の目に一番最初に留まるとても目立つ建物です。
期間ごとにイベントを開催していて、私が訪れた2019年12月上旬は中国の特別展示が開催されていました。

ブッダ礼拝堂

新歴史館の右側にあるのがブッダ礼拝堂で、入り口ではガルーダがお迎えしてくれます。
壁と天井の一面には赤を基調とした背面の壁画が描かれており、その様は圧巻の風景です。
中央に鎮座するシヒン仏も大変美しく、礼拝堂の壁には仏陀の一生が壁画でぐるりと描かれています。
仏陀の壁画については日本語ガイドツアーに参加をするとより詳しく学習することが出来ます。

赤い館

新歴史館の右側を通り過ぎてまっすぐ進むと、左手に真っ赤な建物が現れます。
赤い館はアユタヤ時代の特徴を有したチーク材で出来ていて、建物の入り口が微妙な台形の形をしています。
元々は高床式の建物だったそうですが、土台の脚を切って今の高さになっているようです。

王家の葬儀に関する展示室

ブッダ礼拝堂の右奥にある白い壁の建物が王族の葬儀に関する展示室です。
王族の葬儀に実際に使用するものを保管しておくための保管庫も兼ねているそうで、巨大な山車の出し入れが出来るように専用の大きな扉も設置されています。
プミポン元国王の葬儀で使われた山車や棺も保管されています。

中央宮殿

ブッダ礼拝堂のすぐ後ろには博物館の中で最も大きい建物となる中央宮殿があります。
中央宮殿にはタイの武器、美術、衣装、工芸品、食器、楽器などのタイ国の歴史や芸術が結集しています。
中には値段がつけられないほどの高価な展示物や繊細な意匠の木彫りの展示物など、他の博物館ではお目にかかれないものが点在しています。
タイの文化を知るにはこの中央宮殿の見学は外せないでしょう。

2019年現在、中央宮殿正面の一部エリアは改修工事をしています。

北側の展示室

中央宮殿の右側に建っている建物が北側の展示室になります。
それぞれの時代に分けて芸術品や美術品を展示しています。

 ランナー王国

2019年12月現在、改修工事中。

 スコータイ王朝

2019年12月現在、改修工事中。

 アユタヤ王朝

 トンブリー王朝

 ラッタナーコーシン王国

建物の屋外に展示スペースがあります。

南側の展示室

中央宮殿の左側に建っている建物が南側の展示室になります。
それぞれの時代に分けて芸術品や美術品を展示していて、北側の展示室よりも古い時代の展示物を取り扱っています。

 アジアの芸術

2019年12月現在、改修工事中。

 先史時代

2019年12月現在、改修工事中。

 ドヴァーラヴァティー王国

2019年12月現在、改修工事中。

 ジャワの芸術

2019年12月現在、改修工事中。

 シュリーヴィジャヤ王国

2019年12月現在、改修工事中。

 ラヴォ王国(ロッブリー)

2019年12月現在、改修工事中。

休憩処

博物館の建物の中には随所にベンチが設置されているので、疲れたときでも足を休めることが出来ます。
屋外にもタイ語でサーラーと呼ばれる休憩所がありますので、のんびり腰掛けて博物館の空気に触れるのも風情があります。

お腹が空いたら、北側の展示室の建物の近くに小さなレストラン兼カフェがあります。
クイッティオやパッタイ、タイ料理のお弁当、パン、飲み物が販売されています。
私はクイッティオ(40バーツ)をいただきましたが、ルークチンがなかなかの美味でした。

アクセス

国立博物館は少しアクセスしにくい場所にあります。

迷いたくない方はタクシーで向かわれるのが一番確実です。
朝は混雑しますので、日本語ガイドツアーに参加を予定されている方は時間に余裕を持って出発しましょう。

公共交通機関で向かう場合には、BTS(スカイトレイン)かMRT(地下鉄)、船(エクスプレスボート)のいずれかを利用した上で、そこからタクシーやバイクタクシー、路線バスを利用しなければいけません。
BTSの最寄りはシーロム線のナショナルスタジアム駅、MRTの最寄りはサナムチャイ駅、船の最寄りはチャン船着場(ターチャン)になります。

チャン船着場からは徒歩13分ほどなので、暑さを我慢すれば歩いて行くことも出来ます。
ワット・プラケオから約10分で歩いて行ける距離なので、同じ日に訪れるのも良いかもしれません。

JIROKO

バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は14年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。

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