バンコクの下水の臭い対策

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【この記事はタイローカルに詳しい不動産屋さんの『JIROKO』が書いています】

バンコクの物件で下水の臭いの問題は度々遭遇するトラブルです。
新しい物件でも古い物件でも下水の臭いの問題が発生するリスクがあることはご存知でしょうか。
排水管や排水溝の仕組みを理解して、下水の臭いの原因と解決方法をしっかりと学習しましょう。

バンコクの下水の臭い

一般的な傾向として古い物件では下水の臭いが起こりやすい傾向があります。
古い物件=下水の臭いという訳ではありませんが、新築物件や築浅物件よりも下水の臭いの悩みを聞く機会が多いです。

しかし、新築物件や築浅物件であれば、下水の臭いが皆無という訳でもありません。
施工の甘さや欠陥工事のせいで、下水の臭いが発生してしまうこともあります。

排水管と排水溝の構造

下水の臭いの原因を考える前に、バンコクの排水管と排水溝の構造を確認しておきましょう。

◼️ 排水管の構造

バンコクの排水管は『Pトラップ』と『ボトルトラップ』と呼ばれる構造が代表的です。

『Pトラップ』とは、排水管の形がアルファベットのPの形になっているもので、丸く落ち込んだ部分に水が溜まる仕様になっています。
この水が溜まる部分を利用して、排水管の臭いが外に漏れないように遮断をしている仕組みを『Pトラップ』と呼びます。
台所のシンクの下でよく見かける排水管の構造です。

『ボトルトラップ』とは、『Pトラップ』の丸く落ち込んだ部分がボトル状の構造になっているものを指します。
基本的には『Pトラップ』と同じ構造で、水の溜まり方が異なるだけです。
洗面所の下でよく見かける排水管の構造です。

Pトラップ

ボトルトラップ

ごく稀ですが、中には『ドラムトラップ』と呼ばれる箱型のトラップを使用している物件もあります。

◼️ 排水溝の構造

バンコクの排水溝は臭いが上がってこないように内蓋による封水が施されていることが多いです。
この内蓋は日本では『防臭ワン』と呼ばれていますが、外国では『ベルトラップ』という名称になります。

ベルトラップ

ベルトラップの封水構造

下水の臭いの原因

下水の臭いの原因は大まかに分けて4つの原因が考えられます。

◼️ 汚れが溜まっている

排水管や排水溝は日常的に使い続けることで、内部に汚れが蓄積していきます。
その汚れが悪臭を放ち、臭いの原因となってしまうことがしばしばあります。

◼️ 封水が機能していない

排水管のトラップや排水溝のベルトラップは、封水された(水が溜まっている)状態で臭いが上がって来ない仕組みになっています。
この水が枯渇すると封水できない状態になって下水の臭いが上がって来ます。

◼️ トラップの不備

本来は必ず設置されているはずの排水管のトラップや排水溝のベルトラップが施工ミスで設置されていないことがあります。
トラップの設置が全く無い状態の排水管や排水溝はそのまま悪臭が上がって来ます。

◼️ 接合部のシリコンの甘さ

トイレの便器と床の隙間をふさぐシリコンの繋ぎ目が甘い場合、便器下の下水の臭いが上がって来てしまう場合があります。
また、排水管の繋ぎ目が緩い場合にも臭いが上がって来る原因になるので、古い物件では排水管の劣化の影響で臭いが発生してしまうこともあります。

下水の臭いに対する日常的な対策

◼️ 生ゴミや髪の毛を流さない

生ゴミや髪の毛を日常的に排水溝に流すと、排水管が詰まるだけではなく、悪臭の原因にもなってしまいます。
基本的なことではありますが、生ゴミや髪の毛は極力流さないようにしましょう。

◼️ 排水管や排水溝に定期的に水を流す

封水するための水を枯渇させないようにするために、あまり使用していない排水管や排水溝にも時折水を流すようにしなければいけません。
封水の水が枯渇すると、排水管や排水溝のトラップは一切機能しなくなります。

一時帰国などで長期間不在にしてしまうと、排水管や排水溝の封水の水が枯渇してしまう場合があります。
久しぶりに帰宅をして下水の臭いを感じた場合は、あらゆる排水溝に水を流してみてください。

◼️ 排水溝専用の薬剤の投入する

日本で言うパイプユニッシュ的な排水溝専用の薬剤がバンコクでも販売されています。
代表格は『Mr.Muscle』シリーズで、粉タイプと液体タイプの2パターンがあります。
他にも日本から輸入されたパイプハイターも販売されています。
『Mr.Muscle』はスーパーに、パイプハイターはフジスーパーで取り扱いがあります。

Mr.Muscle(粉タイプ)

Mr.Muscle(液体タイプ)

パイプハイター

下水の臭いに対する構造的な対策

◼️ベルトラップの確認

古い物件ですと、いつの間にかベルトラップが無くなってしまっているケースもあるので、臭いがひどい場合にはベルトラップの有無を確認してみましょう。
実際に古い物件でベルトラップが無かったケースに何度も遭遇しています。
この場合はベルトラップを取り付けることでかなり臭いが改善されます。

なお、排水溝の構造によってはベルトラップがつけられない場合があります。
そのような構造の場合は大抵排水管にトラップが設置されています。

注意しなければいけないケースとして、あえてベルトラップが外されている場合があります。
特にシャワールームの排水効率が良くない場合、排水の速さを優先するためにベルトラップを外すという選択が必要なケースがあるのです。
床下の排水管にトラップがあれば問題ないですが、排水管のトラップがない場合、臭いを諦めるか排水の速さを諦めるかを検討しなくてはいけません。

◼️ 排水管のトラップの確認

新築物件でごく稀に遭遇しますが、施工ミスで排水管のトラップが設置されていない場合があります。
台所のシンクや洗面台の下であればトラップの有無は一目瞭然ですが、バスタブやシャワールームは床下にトラップがあるので直接確認することが出来ません。
臭いがひどい場合で新築物件の場合は、床下の排水管のトラップの施工がないことも疑うべきでしょう。

◼️ シリコンの繋ぎ目の確認

トイレの便器と床の接合部のシリコンに隙間があると、トイレ下の排水管の悪臭が浴室に立ち込める場合があります。
この場合はトイレの便器と床の接合部のシリコンをきっちりと塗布し直すことで随分と改善できます。

下水の臭いに対する特別な対策

◼️ 多めに薬剤を流す

頑固な汚れが詰まっている場合は、規定量よりも多めに排水溝用の薬剤を流すことで改善する場合があります。
ただし、塩素の刺激臭が強くなりますので、必ず換気ができる環境を確保して、薬剤を投入後の排水管の真上で呼吸をしないようにしてください。

◼️ ラバーカップによる異物除去

浅いところで詰まっているようであれば、トイレの詰まりで大活躍のラバーカップ(別名『すっぽん』)を使うことで異物を除去できる場合があります。
ラバーカップはHome ProやTOPSで販売されています。

◼️ ロングワイヤーによる異物除去

排水管の奥のほうで詰まっている場合には、ロングワイヤーを入れて異物を除去しなければ改善しないことがあります。
排水管を破壊してしまう危険性があるので、必ず物件作業員や業者の人にやってもらうようにしましょう。

◼️ 臭い逆流防止弁の設置

特殊な道具になりますが、排水管に差し込む形で臭い逆流防止弁を設置することで、臭いが改善する場合があります。
LazadaやShopeeなどの通販サイトで購入することが出来るので、排水管の経口を計測して注文をするようにしましょう。

臭いの他に虫の侵入も防いでくれる優れものですが、排水効率の悪い排水溝の場合、排水の流れが極端に悪くなる可能性があります。
その場合は臭いと排水効率の悪さを天秤にかけて設置を検討してください。

ラバーカップ

ロングワイヤー

臭い逆流防止弁

JIROKO

バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は11年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。

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