2019.11.17
【この記事はタイローカルに詳しい不動産屋さんの『JIROKO』が書いています】
タイは日本とは異なる交通ルールを持つ国で、交通事故の多さで名高い国でもあります。
車での移動が増えることで日本よりも歩く時間は確実に減りますが、それでも道を歩く機会は多かれ少なかれあるでしょう。
ここではタイの交通ルールとどのような点に気をつければ良いかを解説しています。
日本は歩行者優先の国ですが、タイは車優先の社会です。
車が止まってくれるはずだと思って道路を歩いていると、止まってもらえずに車に轢かれ大怪我をした・・・という話を聞くことがあります。
タイの車は歩行者が道の端で待っていても基本的には止まってくれません。
中には歩行者に譲ってくれる優しい車もいますが、99%は車優先だと思って行動をするようにしましょう。
日本と違って赤信号であっても車は左折をしても良い国です。
例外的に左折専用の赤信号(左の矢印の信号表示)が設置されている場合はもちろん左折不可ですが、そのような信号は非常に稀です。
基本的には赤信号であっても左折可能なので、左折車にはよく気をつけるようにしてください。
大きな交差点は信号に左右されない左折専用の道路が設けられている場合もありますので、横断歩道を渡るときは十分に注意をしましょう。
タイはバイクだらけの国です。
乗用車の隙間からバイクが飛び出てくることも多いです。
渋滞で止まっている車の隙間を縫って道路を渡る場合は、飛び出してくるバイクに十分に気をつけましょう。
更に車は基本的に赤信号であれば止まります(小さな歩行者信号は止まらない場合があるので注意です)が、バイクは信号無視をするのが普通です。
赤信号でもバイクは隙あらば向かってきます。
最近では罰金刑(最大5,000バーツの罰金、一般人による密告制度もあり)が強化されて減って来ましたが、未だに歩道を走るバイクをたまに見かけます。
歩道を歩いていたとしても十分な注意が必要です。
スクンビット49通りなど日本人が多く住んでいる通りであっても道に歩道がないことがあります。
十分に注意をして歩くことで車に轢かれることはめったにありませんが、車との距離が近くなりますのでバイクに乗ったスリには要注意です。
もしバイクに乗ったスリに遭遇してしまった場合は荷物はすぐに諦めるように心構えをしておきましょう。
荷物を掴んだままでいると、バイクに引きずられて大怪我を負ってしまいます。
日本でもまだまだバリアフリーではない道がありますが、タイの歩道と車道の高低差を見ると衝撃を受けるでしょう。
歩道があると言っても車道との高低差はかなりあります。
中には小さなお子さんが上がれないくらいの高低差がある場合もあります。
歩道の問題は高低差だけではなく、歩道自体の質が悪いという点も無視できません。
日本のような整備された歩道ではなく、穴が空いていたり、ガタガタやボコボコの歩道が当たり前の国です。
スクンビット通りの一部の歩道のように整えられているところもありますが、ほんの一握りの歩道しかありません。
タイの歩道を高いヒールの靴で歩き続けるのはかなり大変でしょう。
手押し信号の横断歩道も十分に注意が必要です。
下の2枚の写真は横断歩道が青信号になった直後と青信号の終わり間近のものですが、普通に車が走っています。
まず青信号になった瞬間にすぐに渡ってはいけません。
横断歩道側が青信号になったことに気がつかずに突っ込んで来る車がたまにいます。
必ず左右を確認して、車が確実に止まったと判断してから渡る様にしましょう。
また、横断歩道を歩いている間も注意を怠ってはいけません。
横断歩道の人通りが少ないと、横断中の人と人の隙間を縫ってバイクが信号無視で突進して来ます。
タイの横断歩道は常に油断することなく渡るようにしてください。
大きな通りでは電線地中化が進められていますが、小さな通りはまだまだ電線が地中化されていません。
地中化が進んでいない通りでは電柱と電柱を繋ぐ電線が幾重にも絡まり、場合によっては電線が地面近くまで垂れ下がっていることもあります。
歩道の手の届く範囲に垂れ下がっている電線は感電する可能性もありますので、絶対に触らないようにしましょう。
大きな交差点の信号は警察官が手動で青信号と赤信号の時間を調整している場合があります。
信号の切り替えが自動の場合は「残りの秒数」が表示されており、手動の場合は「残りの秒数」か「- – -」のマークが表示されています。
「- – -」のマークの場合はいつ信号が切り替わるかはわからないので、常に警戒をして交差点を横断しましょう。
また、青信号で「残り60秒」と表示されているから大丈夫!なんて思ってはいけません。
交通量が少ないと判断した途端に、警察官が赤信号に切り替えることがあります。
私は「残り30秒」が一瞬で赤信号になった瞬間を見たことがあります。
運転している側もこわいほどに彼らは強気です。
ピックアップトラックやバスはボコボコにへこんだボディの車体も多く、怖いもの知らずな方々が多い傾向にあります。
基本的には車優先の社会ではありますが、ピックアップトラックやバスは特に譲ってくれないと認識しましょう。
横断歩道以外の場所での横断を禁じているところもあります。
全ての道路という訳ではなく、スクンビット通りやアソークモントリー通りなどの大きな道に限られます。
罰金刑(200バーツ)を科される場合もあるので、歩道橋や横断歩道がある場所で道を横断するようにしましょう。
大雨のときは歩道ごと冠水することがあります。
タイ人の中には靴を脱いで冠水した道路を歩いている人もいますが、絶対に靴は脱がないようにしてください。
冠水した水の中には流れて来たガラスの破片や尖ったものも混ざっています。
どうしても冠水した場所を渡りたい場合は、靴が濡れる覚悟で靴のまま渡るようにしましょう。
タイでは歩道でしてはいけない行動があり、警察官に罰金を徴収される可能性があります。
ひとつめはタバコの吸い殻やゴミのポイ捨ては絶対ダメ。
モラルとしてやってはいけないことだと思いますが、警察官がいる前で堂々とポイ捨てをすると最大2,000バーツの罰金が科されます。
ふたつめはバス停やその周辺での喫煙がNG。
公共交通機関やそれに関わる場所で喫煙をする場面を警察官に見つかると、最大5,000バーツの罰金が科されます。
バンコクの不動産賃貸を取り扱う『alphabet home』のアフターケア担当。JICAボランティアを皮切りに、タイ生活は14年目に突入。バンコクの生活で困ったことや役に立つ情報、面白いことをご紹介していきます。